2023年度「地域振興助成事業」助成先一覧（５先）
除排雪DX実現のための除排雪判断支援システム開発事業
葛西 章史
地域：青森市
積雪寒冷地では、冬期の都市機能の維持と円滑な道路交通の確保を図るため、道路除排雪作業を行う時期の判断は、目視によるパトロールで行っているが、パトロール員の経験等で、除排雪作業時期にばらつきがある。
本事業は、ICTやビックデータ等の活用により、データに基づいた除排雪判断支援システム（最適な除排雪作業時期を判断）を発明し、特許を取得したことから、ハード面の整備のみならず、ソフト面からデジタル技術による除排雪判断の変革を行い、除排雪DX（デジタルトランスフォーメーション）の実現を目指すものである。
三倍体種苗を用いたマガキ養殖試験
～ホタテとカキの二刀流養殖スタイルを目指して～
カキ研究会
地域：外ヶ浜町
マガキは潮流の影響を受けない干満差のある浅瀬等で、カキ専用の養殖カゴを使って２～３年間養殖するのが通常であるが、本事業は、陸奥湾の中でもホタテ貝養殖の実施が困難とされている潮流の影響を受ける浅場の水深帯で、ホタテ貝養殖に用いる漁具を使ってマガキ三倍体養殖を行うものである。
具体的にはカキ専用の養殖カゴとホタテ貝専用の養殖カゴにそれぞれマガキの三倍体種苗を収容した後、ホタテ貝養殖施設に垂下し、実入りを含めた成長度合いを比較する他、採算ラインも検証するものである。
弘前から音楽発信！
地域音楽レーベル（スプリングタイム・レコード）の展開事業
株式会社キープザビート
地域：弘前市
人気はあるが地元でしか知られていないアーティストは多数いるものの、北東北で本格的なレーベル事業（アーティストを所属させCDを作成する）を行っているのは岩手県の企業だけである。
弘前市内には70組を超えるバンドが活動しており、中には県外への遠征ライブを行うなど、活発な動きがあることから、地元から楽曲を発信できるようになれば、アーティストの県外流出防止と各種イベントによる地域活性化につながっていく。
本事業は、レーベル事業によりバンド活動の後押しを行っていくものである。
創業70年火薬類販売業から地域に根差したクラフトビールの醸造・販売事業
有限会社丸山銃砲火薬店
地域：むつ市
クラフトビールの業界は需要増加の一途をたどっているものの、青森県は、宿泊所と飲食店数に対するビール醸造所数の割合が東北６県の中で最も少なく、さらにビールの消費量が全国第４位の青森市内には同業他社が１件だけとなっているため、市場ニーズがあると当社は判断した。
本事業は、温度の管理調整をリアルタイムで行うことができる醸造設備と発酵タンクを導入して製造した後、殆どのクラフトビール醸造所では導入していない貯酒タンクを使って追加熟成させることにより澄んだ色味で安定した品質のビールを販売するものである。
野辺地町特産品を中心とした直売所兼食品加工施設の運営事業
株式会社北前船
地域：野辺地町
本事業は、コロナの影響でクローズしていた野辺地町の産直施設の指定管理運営者となり、同施設を改装し、地元産品の販売に加え、新たに加工場を設けて地元漁港の海鮮を使った食事を提供するものである。
また、全国の飲食店向けのオーダー加工・販売や一般向けのEC販売も新たに行い、「青森食材を国内外に届ける」をミッションに各事業間のシナジー効果を最大化し、食材と人の流通を通じて地域活性化に繋げていくものである。